床上浸水した住まいはここに気をつけよう!
どうも、育みの家代表の長(ちょー)です。
台風19号被害により、栃木市では1万4000軒近い床上・床下浸水被害が発生しました。
育みの家OB様にも被害にあわれた方が。早急に復旧作業に入らせていただいております。
床上浸水と床下浸水では被害の状況がかなり異なります。パッと見、きれいに見えても実は見えないところでは・・・
今回は床上浸水被害にあわれた住まいの注意点をまとめておきたいと思います。
目次
床上浸水被害の注意点
床上浸水被害の大変なところは家具や家電がダメになってしまうことです。
泥だらけになってしまった家具や家電をなんとか外に出し、壁や床に付着したドロを撤去しなければなりません。
タタミをあげて荒床を撤去して乾燥させて・・・。
やるべきことが山積みになってしまい、床下に溜まっている水の排水作業や消毒、防蟻工事が後回しになってしまいがちです。
2週間が経過してある程度片付けも落ち着いてきた頃、ふと「そろそろ扇風機も大丈夫かな?」と強制換気を辞めてしまうお宅も多いのでは?
床下・床上浸水した住宅は1ヶ月以上強制換気してください
表面は乾いて見えるかもしれませんが床下の奥や壁の中、木材はまだまだ乾燥していません。
こちらもまだまだ乾燥していませんね。
床下の湿度が高いと様々な不具合が発生します。
・カビの繁殖
・害虫の発生(白蟻)
・結露による木材の腐敗
ましてや床上浸水してしまった住まいの場合、
壁(断熱材)やフローリング、下地合板にもたっぷりの水分が含まれてしまっています。
壁の表面は一見乾いて見えるかもしれませんが、中の断熱材(グラスウール)は水が抜けずにビショビショのままの可能性が高いんです。
グラスウールは、濡れると乾燥しにくい特徴があるのでカビが発生する恐れがあります。
また湿気により、建物内部の木材や外壁にカビや腐食が発生し、建物自体の強度にも影響が及びます。
床上浸水してしまった壁の対策
建物の外周部の壁には断熱材が施工されています。
浸水してしまった高さの石膏ボードを切り取り、濡れてしまった断熱材を撤去します。
その後新しい断熱材(湿気に強い)施工し、石膏ボードを施工します。
全体的に壁紙を張り替えてもいいですし腰壁風にパネルを施工してもいいです。
床上浸水した建物でも表面をきれいに掃除すれば一見きれいに見えます。
これからば乾燥すれば大丈夫だろう。
と油断していると数週間後、壁下部分に大量のカビ発生・・・なんてことになりかねません。
そうならないために確認しておきたいのが断熱材の種類です。
断熱材を確認する方法は次の2つ。
①床下から確認する
②コンセントボックスを外して確認する
グラスウールの場合は水が非常に抜けにくいので上記の工事をオススメします。
育みの家の標準仕様である羊毛断熱材(ウールブレス)。
ウールブレスそのものは湿気に強いのですが乾燥空間にあるかどうかがポイント。
高気密高断熱仕様で内部に気密シートを貼っていると水が抜けにくい状態です。
ここでもやはり切り取り工事が必要です。
現場発泡ウレタンも水を含んでしまいます。
下手したら吹き付け面が湿気で剥がれてしまう可能性も。
セルロースファイバーの場合は・・・・施工業者に相談してくださいませ。
早急にリフォーム工事をすると後々トラブルが発生することも
被害にあわれた住まいでは、一日でも早く日常生活に戻りたいという願望があります。
でもちょっとまってください!
一度床上浸水してしまった住まいは壁の中も床下も湿気をたっぷり含んでしまっています。
十分な乾燥を行う前に、畳を入れ替えたり、壁紙を張り替えたり、フローリングを施工したりしてしまうとトラブルが発生することも。
例えば・・・
・畳の裏側にカビ発生
・巾木の上部にカビ発生
・床下から異臭発生
・フローリングの継ぎ手が変色
・玄関框から白蟻発生
・カビや臭いによる健康被害、ストレス過多
とならないように気をつけてください。
対策として
十分な乾燥を!
壁の断熱材の状況が確認できたら速やかに撤去作業を!
床下のサーキュレーターはしっかり一ヶ月強制換気を!
住まいのことで心配がありましたら信頼できる家守りへご相談くださいませ。
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